清野 旧三国街道 片側に蔵が建ち並ぶ町並み

群馬県
前橋市
清野町

旧三国街道(県道25号線)の東側にのみ蔵が建ち並ぶ






通りに面した蔵と主屋によって前庭が囲まれる

豪農の民家 出桁セガイ造り

街道西側は通りに面して蔵が並ばない。蔵は奥に(敷地西側)にあった。
旧三国街道は、中山道高崎から分岐し三国峠を経て越後へいたる道で、現在の国道17号線の西側の何本かの県道を乗り継いで北上し、三国峠手前で国道17号線と合流する。
旧街道にあたる県道25号線は高崎から渋川に向かってほぼ一直線である。金古宿を過ぎた直後、清野町になる。

清野町では、旧街道の東側に蔵を並べる町並みが見られる。このような町並みは昔の江戸や川越、福島県の会津地方などに見られるが、街道筋の店蔵(商家)ではなく農家の町並みである。
南北の街道とそれに沿って並べる蔵に対して、主屋は棟を東西にしており南面している。したがって北西方向に建物を配置して前庭をL型に囲っている。東側は開いている。
この配置形態は、街道の西側でも同様なため、蔵の町並みは街道東側にしかない。
上州といえば空っ風が有名だが、一般には屋敷林で防風対策を施すが、ここでは蔵がその役目を果たしているといわれている。

蔵は白漆喰で、主屋は上州出桁セガイ造り。なかなか立派な民家が多いので、一時期に繁栄した場所なのであろう。家格を表現する手段として競うように通りに面して蔵が建てられたのであろうか。

交通

JR上越線
群馬総社駅より
4km


県道25号
清野町


参考資料 リンク
前橋市のホームページ
日光例弊使街道(上州の街道)

参考文献